歩いてみよう -メルボルンとその周辺- (1)
Arthurs Seat -Seawinds-
Melway 159 D12 距離 約6km プラス 1km
M.
Yoko
「Arhurs Seat を歩くんだよ」というと、たいていの人は「ええーっ!」と驚く。Arthurs Seat といえば、チェアーリフトという連想が一般的だが、実際にリフトに乗ってみると、その下を歩いている人を時々見かけることがある。
ところで、頂上からほんの300mほど Purves Road を南にいくと、Seawinds という涼しそうな名前の公園があるのを知っている人は少ない。ここはもと個人の庭園だったものを、1975年に州政府が買い上げ、市民向けの公園にした。(週末や休日は入場料が要る。)
駐車場の二つの見晴らし台からは、空気が澄んだ日だとシティの建物、ダンデノン丘陵、湾をへだてた Point Nepean の向かい側 Geelong 方面の Bellarine 半島、ユーヤン、湾内を行くフェリー、と湾全体が見渡せる。
この比較的小さな公園の遊歩道は1周800mほどしかないが、春や夏にはきれいな花が目を楽しませてくれ、秋には紅葉した樹木が美しい。また、東側の道にはダンデノン丘陵にあるような Willian Ricketts 作のアボリジニーの彫刻がいくつか並んでいる。西側の見晴台に行く途中で左に折れると、Two Bay という遊歩道がある。時折、木々の間から湾を見ながら小潅木の中を2kmほど行くと、ながめの良い丘に出る。
ここから1kmちょっとで Kings Fall に行けるが、滝自体はあまり期待しない方がいい。残念ながら遊歩道は一周する形にはなっていないので、同じ道を戻るしかない。距離は往復6kmほどしかないが、多少の起伏がある。一休みしてから先に述べた公園を歩き、美しい湾の景色を見ていると疲れも和らぐ。
*この記事は以前印刷刊行された「ユーカリ」に掲載されたものを復載したものです。