Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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ワインに親しもう
レストランに行ったら・・・・・     
前田晶子 
 
オーストラリアに住んでいますと知らず知らずのうちにワインに接する機会が多くなります。回を重ねるうちに何となく分かってくるようでも、まだよくわからないという方のためのワインのお話を、これから毎月していきたいと思います。  
 
レストランへ行ってメニューから料理を選び、さてワインは何にしようとなった時、まず赤か白か、次に白なら何の種類にするかとなってきますね。テーブルワインと呼ばれる赤白のワインは別名スティルワイン(still)とも呼ばれます。炭酸ガスを出す発泡性ワイン、いわゆるシャンペン(今ではスパークリングワインと呼ばなくてはいけないのですが)と比べた時の呼び方です。この呼び方も覚えておくと便利です。昔は魚には白、肉には赤と決められていたようですが、今は自由に自分の好みで飲んでもマナーに背くことはありません。ただ料理との相性はあります。おおざっぱに言うと、さっぱりした料理には白、濃厚なこってりした料理には赤が合います。たとえば、魚料理でも味噌煮のようなこってりした味には赤が合うという具合です。一般的には白はさっぱりしていて飲みやすく、女の方やお酒はあまり飲めない方むきです。片や赤は渋味があり味も濃厚なので、いわゆるお酒飲みの方は断然赤を好みます。  
 
良く耳にする種類をいくつかあげてみましょう。白では、リースリング、シャードネー、赤では、シラーズ、ピノノアール、カベルネソーヴィニョンなどでしょうか。リースリングは生産量が一番なので安めのワインなのですが、さっぱりとさわやかなワインです。初心者にはお勧めです。シャードネーはオーク樽で熟成させた高級辛口ワイン、いいものほど味は濃厚になります。スラーズはオーストラリアの代表的な赤ワインで生産量も一番のワイン、渋味があり濃厚でなかなか美味しいワインです。生産量が多いので値段も安くお買い得のワインでしょう。ピノノアールは赤の中ではさっぱりとしたワインで、赤のクィーンとも呼ばれている高級ワインです。生産量が少ないので値段は高めです。最後のカベルネソーヴィニョンは赤のキングと言われ、渋味が強く大変濃厚で力強いワインです。値段は高く高級ワインの部類に入ります。このようなワインの名前は実は葡萄の品種名なのです。たとえばシラーズはシラーズ種と呼ばれる赤い葡萄から作られたワインです。品種名イコールワインの名前になっています。瓶のラベルを見ますと、ワイナリー(醸造所)の名前、ワインの名前、そして年号(仕込まれた年、すなわち葡萄の収穫の年)の三種類が必ず明記されています。ワイン好きな人はこのラベルを頼りにワイン選びをするわけです。  
 
次回は、赤ワイン、白ワインの作り方の違いについてお話ししましょう 
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