ワインに親しもう (7)
――― 家庭でおもてなしの時には・・・ ―――
前田晶子 家でお客様をもてなす時には、料理に合わせたワインを選んでおきます。もし前菜、魚、肉とフルコースのおもてなしにする場合はそれぞれの料理に合うワインを見立てておきます。大きなお祝いなどの会食でしたら、乾杯用にスパークリングワイン(以前はシャンペンと呼ばれていたもの。今では本家本元のフランス産だけをシャンペンと呼ぶ)を用意します。最近はこういう時ビールで乾杯したい人も多いので、ビールも用意したほうがいいでしょう。お酒は飲めないという人用にミネラルウォーター、ソフトドリンク、ジュースも必要でしょう。 前菜は軽いさっぱりしたものになるので、香りの穏やかな新鮮味のある白を用意します。一番無難なのはリースリングです。魚料理には白(さっぱりしたもの、コクのあるもの)または種類と料理の仕方によってはさっぱりした赤を選びます。肉料理には赤がいいでしょう。味付けに合わせて、渋みのあるシラーズ、コクのある濃厚なカベルネソーヴィニョンなどが無難です。 一昔前までは、食後のデザートの時ポートワインを飲んだものでしたが、此の頃は飲まれなくなりました。甘くとろりとしたワインはあまり好まれなくなって来ています。食事の時からの気に入ったワインを飲む人が多くなったようです。 このように、ディナーパーティーでは白、赤、そして場合によってはスパークリングを用意します。簡略な会の時はメインディッシュに合わせたワインを1~2本用意すればいいでしょう。 此の頃は何事も格式ばらずに好きなようにしていい時代になりました。ワインの飲み方にも決まりはありません。ホスト側は「今日の料理に合うと思って選んでおいたワインですが、いかがですか。」と勧めながら、後はお客様の好きなように飲んでもらいましょう。 お手持ちのワインは、食前のおつまみと飲み物の時に栓を抜いて、持って来た方から勧めます。ワイン好きな人が、これは、と思うワインを選んできてくれたかもしれません。皆で味わってワイン談義に花を咲かせれば、耳よりなワイン情報が聞けることでしょう。
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