歩いてみよう -メルボルンとその周辺- (18) Organ Pipes National Park 「あるいてみよう」というより「見るために歩こう」という所で、ここは本来、見てその形成過程と歴史を学ぶ公園のようである。 随分遠くにあると思っていたが、メルボルン中心部から Calder Highway を20kmほど西北に行った、意外に便利なところにある。 ここの景観は、100万年前に噴火した溶岩がゆっくり冷え固まる過程で割れ、収縮して柱状になったところを、台地の真ん中を流れる Jacksons Creek が浸食して、パイプオルガンのパイプのような形を現したものである。案内書近くの展望台からも見えるが、急な下り坂を降りて行って見る価値はある。片道1km弱。思ったより小規模である。 この列柱姿はあちこちに紹介されているが、そこから少しわき道に行くと、同じようにしてできた岩の束を寝かせて輪切りにしたような、昔の木の車輪のような、あるいは何かの花が咲いたような形の Rosette Rock が突然クリークの向こう側に見えてくる。そのもう少し先には、同じ岩がクリークの水で洗われ続けてなめらかになっている川原があり、そのあたりの崩れかけた丘の斜面には、岩柱が斜めになっているのが見える。 残念ながらそこで行き止まりで、いま来た道を引き返すわけだが、駐車場までの最後の300-400mがすごく急な登りなので、ゆっくり時間をかけた方がよい。また、歩く距離は3kmほどしかないが、ハイヒールや滑りやすい靴はやめた方が無難である。
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