Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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オーストラリアの花々 (21)

スモーク ブッシュ

Smoke Bushes

この花を見ながら、モールと言う手芸用品のあったことを思い出しました。芯は細い針金。周りはふんわりとした毛糸のようなもので覆われていて、子供の頃、これを使っていろいろなものを作って遊びました。近くのクラフトショップに行ってみたところ、同じものがあり、ここではパイプクリーナーまたはシェニールと呼ばれていました。スモークブッシュは感触がこのパイプクリーナーによく似ているのです。

細い茎が、密生した綿毛のある小さい花で覆われています。この花の群れは遠くから見ると、まるで煙がたちこめているように見えるところから、スモークブッシュと名付けられたのだそうです。茎の先端に密集した花をつけるタイプのものと、枝全体に細かい花をつけるものとの2種に大別され、色はグレー、白、ブルー、淡い青紫のものなど。

西オーストラリア中心に36種が自生。メルボルンでの自生はまだ見る機会がありませんが、花やさんには枝全体にグレー系の花をつけたものを、よく見かけます。花期は春から夏。花もちがよく、ウーリー感触の風情のある姿は和洋双方のアレンジメントに重宝します。生の時もドライになった時も同じような感じで楽しむことが出来、また、いけた状態のまま、ドライにもなるという、便利な花です。

学名はConospermum. ヤマガモシ科。1ー2メートルぐらいになる潅木。砂地など水はけのよい所がよく、挿し木による増殖も可能のようですが、難しそうです。種子からはもっと難しい由。自生地では、山火事の後はよく発芽、よく育つとのことです。

一葉式いけ花  ジャクソン増美

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