Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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ワインに親しもう (2 1)

バロッサ バレー(Barossa Valley)

前田晶子

南オーストラリアのバロッサ バレーは、ニューサウスウエールズのハンター バレーとビクトリアのヤラ バレーと並んで、オーストラリアの3大ワイナリーの一つです。アデレードの街から北へ車で1時間余り、なだらかな丘陵地帯が広がっています。およそ20km四方の範囲に大小50以上のワイナリーが点在しています。アデレードからはワイナリー巡りのツアーが出ています。有名な所ですので、お隣の州でもあり、一度は訪ねてみるといいでしょう。

囚人の流刑地として始まったほかの州と違って、南オーストラリアは最初から自由移民の植民地として開拓されたところです。真面目に一生懸命働く人々に新しい生活を築く場所として提供されました。街の有力者がドイツの地質学者に調査を依頼し、北にはぶどうの栽培に適した丘陵地帯があることが分かりました。これをきっかけに、1840年代からドイツ移民が移り住むようになりました。主に農民で、ライン川流域に似ていると言われるバロッサでワイン作りに精を出し始めました。というわけでバロッサにはドイツ系の町が多いのです。

バロッサのワインは安定しています。ぶどうの栽培に適した土壌と気象条件に加えて、毎年決まった温度変化を繰り返す穏やかな安定した土地柄が高品質のワインを生み出しています。ボトルショップでワインを買う時、バロッサのワインでしたら当たり外れがないとみていいでしょう。次回から、バロッサのワイナリーを何箇所か紹介していきます



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