オーストラリアの花々 (36) |
ビリー ボタン この花は、ドライフラワーとして見かけることの方が多いかもしれません。真っ直ぐの細い茎の先に、黄色い球状の花がついていて、遠くから見ると、まるで金柑がついているような、あるいは木琴のバチのような感じのする花です。2000年のシドニーオリンピックのブーケにも使用された由です。 学名はCraspedin。ギリシャ語のkraspedon(房飾り)に由来し、この属のある種のものの冠毛が房の形に似ているところから、名付けられたと言われます。一般には花の形からビリー ボタン、ゴールデン ビリーボタン、ゴールド
スティック或いは、イエローボールなどといくつもの名前で呼ばれています。 菊科。多年草。高さ1―2メートルの細い直立、シルバーがかったうす緑の茎で、周りに柔らかい毛があります。茎の先端に黄色い小さい花が集合して、直径2―3cmぐらいの球状の頭状花をつけます。花弁は乾いた感触故、フレッシュの時でも造花のように見えます。色は黄色のほかに、オレンジ、濃い赤も。花もちは10日から20日。ドライにしても変色せず、数年は持ちます。ただし、水滴がついたまま乾燥させるといい色に仕上がりませんので、ご注意を。 葉も茎に似てシルバーがかったうす緑。巾3cmぐらい、長さ12―13cmぐらいの楕円形の細い葉で、地面に放射状に広がります。葉にも柔らかい毛があります。 水はけと日当たりのよいところを好み、移植を嫌うようです。花期は夏。 一葉式いけ花 ジャクソン増美 * この記事の無断転載・借用を禁じます。
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