MELBOURNE Street by Street (42) William Street ― その 2 ― ケン・オハラ William Street を Flagstaff から南に向かって歩いていくと司法官庁界隈にでる。 La Trobe Street を横切るあたりにくると、ケン・オハラには3つの深い疑問がわいてくる。 まず第1の疑問。何故人々は「犯罪に支払いはない」というのか。第2の疑問。何故裁判所は Liberty Group (解放財団)と呼ばれる協会によって建設されるのか?(むしろ Captivity Group 監禁グループの方がふさわしい、とケン・オハラは思うのだが。)第3の疑問。パブを経営していてどうして経営難のためにつぶれてしまったりするのだろうか? 不動産開発業にとって、犯罪は支払ってくれる、ものなのである。 La Trobe と William Street の角にある新しい Commonwealth Law Courts は$98m をかけて1999年に完成された。 もう少し南に行った William Street の東側の Lonsdale Street と Little Lonsdale Street に新しい地方裁判所は、2000年に完成した。ここは実際に Liberty Group (解放財団)が建設した。このプロジェクトのためには、ヴィクトリア政府はその後の20年間、毎年$23m、を支払うことになっており、$460m の納税者の金が注がれることになる。 この後にある児童裁判所は1999年に完成。費用は$18m。 William Street, Lonsdale Street の角にある司法裁判所は1994年に完成した。ヴィクトリア州政府は1993年にこの場所を開発業者に売却し、向こう20年間、ビルを賃貸する契約をした。しかし翌年、州の新政権はここを購入することにし、$57m を支払った。 さて次は経営難で閉店したパブである。William Street と Little Lonsdale のかどにある Metropolitan on William Hotel は、1988年、当時の不動産ブームのピークに売買された。不動産の値段は$3.3m(ビジネスは別)。新オーナーは2年以内に経営不振に落ちいった。1990年には抵当権者の手に渡り、1993年に現オーナーが買い取った。値段はミリオンを切る$565,000であった。 たぶん現在パブは繁盛していることだろう。新しい裁判所で働く喉の乾いた弁護士や司法士がたくさんいることだろうから。ケン・オハラもちょっと立ち寄って喉をうるおすことにしよう。 Copyright: Ken O'Hara
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