オーストラリアの花々 (43) | |
ヒース Heath オーストラリアの各州にはそれぞれ州の花が決められています。ヴィクトリア州の花は
Common
Heath
という種類のヒースです。これは1958年11月11日、州政府により、他の州に先がけて承認されました。 Common
Heath は1973年フランスの植物学者 Labillardiere によってタスマニアで採集されました。 学名は
Epacris
impressa。エパクリスというのはギリシャ語の丘の頂上という意味で、この種の花が、丘や山の尾根に咲く習性があるため。また、インプレッサはラテン語からきていて、花のふちが5裂していることに由来するとのことです。エパクリス科。常緑性低潅木。約40種あり、ニュージーランドにも多少ある由ですが、ほとんどはオーストラリアに生息。 花は筒状花で、長さ3cm
弱。直立した1メートル前後の高さの茎の先の方に密集して穂状に咲きます。花期は長く、秋の終わりから春の終わりまで。でも、真冬から早春がピークです。色は白、ピンク、濃い赤、深紅色などいろいろありますが、鮮やかなピンクがヴィクトリアの州花です。花には蜜がありますので、冬は鳥たちの恰好の食物となります。 葉は巾3mmぐらい、長さ1-2cmぐらいの小さい披針形で、対生して茎の周囲にぎっしりつきます。 ヒース属は一般に庭の花として育てるのは困難といわれますが、幸いにヴィクトリア州花のコモンヒースと、もう1種、フューシャヒースという種類の2種は誰でも育てることが出来ます。ただし、半日陰の、水はけのよいまた、適度に湿り気のあるところを選ぶことが肝要です。 繁殖は今年の新しい枝を7-9cmぐらい切り、秋の終わりに挿し木で。また、花のあとは定期的に剪定を。 一葉式いけ花 ジャクソン増美 * この記事の無断転載・借用を禁じます。
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