オーストラリアの花々 (63)
メラストマ
Melastoma
濃い紫の、のぼたんによく似ていますが、のぼたんはブラジル産。メラストマはオーストラリア原産です。学名は
Melastoma affine。ギリシャ語で
Mela
は black、
stoma は
mouth。花のあとある種のものは実を結び、実を食べると、舌が青黒くなることからこの名がつけられたとのことで、一般には
Blue Tongue、青い舌とも呼ばれます。また、Native
Lasiandra
と呼ばれることもあります。
ノボタン科。常緑性低木で、丈は50cmぐらいから3mぐらいになります。花はうす紫の5弁花、まれに白も。直径6-7cmぐらいで、中心に長いシベが何本もあります。茎は途中で枝分れして、枝先にそれぞれ3つ4つ花がつきます。やさしい感じの花ですが、残念ながら、数日で散ってしまいます。でも、花期が長く春、夏を通し、秋の終わりまで咲いてくれますので、庭のアクセントにはいい花です。
葉は濃いグリーンの皮質。葉の上面に3本のはっきりした縦脈があるのが、この花の特徴です。巾3-4cm、長さ 6-12cmぐらいの広卵形葉を対生し、表面には柔らかい毛があります。種子は1cm前後のベル形で、熟すと裂け、中にブルーブラックの果肉があります。この実は甘く、アボリジニーの人たちは食するとのこと。
増殖は挿し木または種子から。太陽のよくあたるところに。
一葉式いけ花 ジャクソン増美
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