オーストラリアの花々 (66)
アデナンソス
Adenanthos
一見、かたそうに見える細い葉で枝全体が覆われていますが、さわってみると非常に気持ちよい柔らかい葉です。
学名は Adenanthos sericea. ギリシャ語で
aden は、
gland 腺、anthos
は
produce nectar 、突起した蜜腺
のある花という意味だそうです。Sericea
はラテン語で絹のような。一般には
Woolly
bush 羊毛のようにふわふわした潅木と呼ばれています。ヤマモガシ科。約30種。
花は筒状花で先の方が首を傾げるようにちょっと尖っています。長さ3cmぐらい。色は赤またはオレンジ。葉の根元のところに隠れるように咲きますが、蜜があるため、鳥たちが群がります。花期は主に春から晩夏。西南部の沿岸では咲いたり散ったり、年を通じて見られる由。
葉はウール、または絹のように柔らかい常緑針葉樹。色は灰色がかったグリーンで、ユーカリの葉色に似ています。若い葉はうっすらと赤みがかっています。花よりはこの葉の方に人気があり、日持ちもよいため、カットフラワーとして出回り、いけばなやフラワーアレンジメントの花材として広く利用されています。
樹高は普通1-2mですが、5mぐらいになるものもある由。
軽く剪定をしておくと葉がきれいな状態でいつでも使えます。
増殖は若い木を挿し木で。または種子からも。
一葉式いけ花 ジャクソン増美
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