オーストラリアの花々 (75)
エレモフィラ
Eremophila maculata
Eremophila は、以前第53号で、葉と茎が白っぽいシルバーで、花色が紫の nivea という種類を紹介しました。エレモフィラ属は200種以上あり、今回は Eremophila maculata を紹介します。 学名 Eremophia は、ギリシャ語で、砂漠が好きという意。Maculataは、ラテン語の Spotted, 斑点のあるという意で、この花の内側にたくさんの斑点があるため。通称 Spotted Emu Bush 又は Spotted Fuchsia と呼ばれています。日本語ではエレモフィラ マクラタと学名をそのまま音読化、あるいは、エレモフィラ レインボーとも呼ばれているとか。
ハマジンチョウ科。常緑性低木。1-2mぐらいの潅木。
花は葉腋につき、先端が唇状になる筒状花で長さ2-3cmぐらい。うつむきかげんに咲きます。色は赤、白、ピンク、オレンジ、黄色、藤色など多彩。 花の内側の色は外側より少し薄く、そこに外側の花と同じ色の斑点が散らばっています。筒状の花の中には蜜が入っていて、ハニーイーターの好物。花期は冬から春。花のあと、ひげのあるグリーンの丸っぽい小さい実を結びます。この実をエミュという鳥が食べるため、エミュ ブッシュと呼ばれるとのこと。
葉は線形又は卵状披針形で柔らかく、長さ0.5-5cmぐらい 、巾は1cm弱。若い葉には少し毛があります。色はグリーンまたはグレーグリーン。
増殖は挿し木または種子から。素人には種子より挿し木の方がやさしい由。乾燥に強く、多湿をきらいます。水はけのよい太陽のよくあたるところに植え、咲いた花は摘み取り、また、適宜剪定してやると、魅力的な庭木になります。
一葉式いけ花 ジャクソン増美
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