オーストラリアの花々 (77)
フェバリウム
Phebalium
春は黄色とともにやってくる、とよく言われますが、この花も黄色。いち早く春を告げてくれます。
学名 Phebalium は, ギリシャ語の phibaleos に由来するとのこと。が、phibaleos は実はイチジクの一種で、この属が記載されたとき、誤りがあったと言われています。専門的になりますので、説明は省きます。写真は Phebalium stenophyllum. Stenophyllum もギリシャ語で、細い葉という意味。そのため、一般には Narrow-leaf phebalium、細葉のフェバリウムと呼ばれています。日本では花の色からでしょう、ゴールデングローと。
ミカン科。常緑性低木、根元の方からよく分枝し、樹高は1mぐらいから2m 弱ぐらいになります。
5弁花で、黄色い花が密集して咲きます。直径1cm 弱の小さい花ですが、7-8個固まって咲き、長さ7-8mmぐらいのシベが数本突出していますので、花冠は賑やかで、ボリューム感があります。花の裏がわには赤茶色の斑点があります。
蕾は直径2-3mm の丸い粒。赤茶色で、茎も同じ色です。
葉は長さ1cm前後、巾5mmぐらいの細い葉。表は濃いグリーン、裏は白または灰色で、少し樹毛があります。葉を揉むと優しい香りがします。
水はけ、日当たりの良い、特に半日陰を好みます。
花のあと、かるく剪定をしてこんもりとした樹形に整えておくこと、次の年美しい花が楽しめます。
鉢植え、ロックガーデンによく、もちろん庭木としても見ごたえある花です。
増殖は挿し木で。
一葉式いけ花 ジャクソン増美
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