Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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日豪教育事情 (3)

日本から 

坂詰貴司

日本ではちょうど受験の季節です。今回は大学入試についてお話ししたいと思います。現在日本には国公立大学と私立大学をあわせると約700校の大学があります。ほとんどの大学でこの時期に入学試験を実施します。私の勤務校では高校3年生の3学期の授業は、大学入試センター試験を挟んで約1週間しかなく、その後卒業式までお休みになります。 今年は3月1日が卒業式ですが、その時点では国公立大学の結果は判明していません。簡単ですが日本の大学入試の日程は以下の通りです。

国公立大学(2003年用)
1月18・19日 大学入試センター試験
1月27日~2月5日 二次試験出願(前・中・後期試験共に)
2月25日から 前期試験(発表は3月1日から)
3月8日から 中期試験(発表は3月20日から)
3月12日から 後期試験(発表は3月20日から)

私立大学 1月中旬~3月中旬 入学試験・発表

このように1月から3月にかけて約3ヶ月が大学受験のシーズンです。ところで「大学入試センター試験」とはどういうものでしょうか?これは昔「共通一次試験」と呼ばれていた試験で、その当時は国公立大学に受験するための一次試験でした。しかし今では名称を変更して、多くの私立大学も利用できる試験に衣更えしました。科目は国語、数学、外国語、理科、社会です。 解答はマークシート方式と呼ばれる選択方式です。
詳しくは http://www.dnc.ac.jpをご覧ください

受験生はこの試験を受験した後、自分で模範解答を見ながら採点して、点数を計算します。ちなみに自分の正式な点数を知りたい場合は、センター試験を出願するときに申し込みをします。ただ結果が郵送されてくるのは4月以降になります。その点数を大手予備校に申請すると、数日後に合格可能性を示した結果を返却してくれます。そして受験校を最終的に決定します。 このとき点数が事前の予想通りであればほぼ予定通りに出願するのですが、そうでないときは様々な資料を分析して出願校を決定します。大学側はセンター試験の結果と大学独自の2次試験の結果をあわせて合否の判定します。ただその点数配分や科目等は各大学によって異なります。以下に例を挙げておきます。

国公立・文系 センター試験 700点満点(外国語200・数学100・国語200・理科100・社会100)
                     2次試験 400点満点(英語200・国語200)

国公立・理系 センター試験 500点満点(英語200・数学100・国語100・理科50・社会50)
                     2次試験 650点満点(英語100・数学250・理科300)

私立・文系 500点満点(英語200・国語200・社会100)
私立・理系 300点満点(英語100・数学100・理科100)

私のクラスの生徒だけではなく、日本中の受験生に早く桜が咲くように祈っています。なお2月号に豪州からの教員の話題がありました。日本版も機会がありましたら述べたいと思います。何かございましたら以下の電子メールまでお願いします。
takashi.sakazume@nifty.ne.jp
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