Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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日豪教育事情(10)


オーストラリア

スチューデント ライフ

関口理恵

「ステファニーさん、週末はどうでしたか」
「楽しかったです」
「ああそう、何をしましたか」
「スキーをしました」
「へえ、どこへ行きましたか」
「マウントブラに行きました」
「へえ、いいですねえ。誰と行きましたか」
「父と妹とルーシーと行きました」
「そう、ルーシーは、ステファニーさんのお友達?」
「いいえ、父のガールフレンドです」
「えっ!お母さんは?」

「父と母は、ディボースです(離婚のこと)。私は月曜日から金曜日まで母の家に住んでいます。そして、週末は父と住んでいます」
 

なるほど、、、、。  

月曜日、私は授業が6時間あって、7年生、8年生、11年生と12年生に会う。(これは日本でいうと中1、中2、高2、高3に当たる。)そして、授業の最初の5分間はウォーミングアップと称して、土日は何をしていたかと聞く。もちろん日本語の授業なので、日本語で聞くのだから、学年によって、会話はかなり限られるわけだが、誰と行ったのか、何を食べたのか、どんなところなのか等など、根ほり葉ほり聞き、面白そうだと「英語でもいいですよ。」と言って、今どきのティーンエイジャーはどんな暮らしをしてるのかな、と興味津々。授業中で、みんなの前で聞くのだから、ちょっと言いたくない事は言わないだろうが、それでも結構いろいろ話してくれる。

 週末の過ごし方で一番多いのは、やっぱり映画だ。英語が共通語の国という事もあり、アメリカの映画など、訳を付ける手間も無くすぐに来るので封切りは早い。生徒たちの話を聞いていれば、大体の新しい映画の情報もわかる。

次に多いのがパーティー。パーティーといっても、ちゃんと名目があって、素敵な場所でやったりするのはごく珍しく、ほとんどは、ちょっとした集まりらしい。夏なら公園で食べ物を持ち寄り、(ほとんどの公園に常設されているボタンを押せばいいだけの)バーベキュー台でソーセージでも焼けば、もうパーティーである。親のそういうパーティーに付いて行くこともあれば、自分達で誕生パーティーだのお泊りパーティーだのと言って集まっている事も多いようだ。そういう時には何をするかというと、ダンスが多いらしい。ダンスと言っても流行の曲に乗って体を動かすという様なディスコダンスが主流。時にはDJが来たり、決まった振りでみんなで踊ったりするのもある様だ。学校や地域主催のソーシャルパーティーもある。

あとは買い物。メルボルンにはショッピングセンターと言われる、いろいろな店がたくさん集まり、デパートやスーパーも入っている大きなショッピングモールが数箇所あり、そこに行くと大体の物は買える。日本の様に場所によっての特色はあまり無いので、どのショッピングモールに行っても似たり寄ったりだが、友達や家族とそういうところに出掛け、ぶらぶらする訳だ。

勿論、スポーツをしたり、宿題をしたり、コンサートに行ったりと他にも過ごし方はいろいろだ。テニスコートやゴルフ場、室内プールなども気軽な値段で使えるし、週末に地域のチームで試合などがあり、スポーツをする子も多い。

「農場に行きました。私の馬の名前はルビーです。」なんてのもあって、日本で生まれ育った私などは、オーストラリアだなあ、と思ってわくわくしてしまう。

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