Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
前へ 次へ

オーストラリアの花々 (2)

ハケア  Hakea

不思議な感じの花です。オーストラリアに住むことになり来豪したのが5月。荷物をおいてすぐ庭に出てみました。そこに咲いていたのがこの花。あの時の感動は特別でした。一見ウニのような、あるいは栗のいがのような格好をしているのですが、とても柔らかい花です。白いおしべが赤い球状の花筒より長く飛び出していて針山に似ているところから、この種のものはピンクッション ハケアと呼ばれています。

ヤマモガシ科。常緑性の低木で、2~3mから5~6mぐらい。葉は表裏の区別がなく、幅2~3cm、長さ15cmぐらいの長楕円形で、葉先はとがっており、皮質で厚く、葉脈がはっきり浮き出ています。そして、葉が茎と接触している窮屈な部分に花が咲きます。

ハケアの種類は全体で130~140種あるといわれ、色は赤、白、黄褐色、若草色。花形は球状、穂状、ボトルブラシ状、盃状のものなどいろいろあります。花期も春夏秋冬と種類によって異なります。花の終わった後、卵型やカスタネット形など面白い格好をした硬い果実がなります。

ハケアという名前は18世紀のドイツの貴族で植物学の後援者でもあったハケ(C. L. von Hake)によるとのこと。

一葉式いけ花  ジャクソン増美

前へ 次へ