Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
前へ 次へ
 
オーストラリアの花々 (37)

メラリューカ               
 
Melaleuca

 ブラシの木の花によく似ていて、区別しがたい花もあります。フトモモ科。常緑性低木及び高木。1mほどのものから、10mぐらいになるものもあります。種類が多く、資料によっては150種とも200種あるとも言われています。  

学名 Melaleuca は、ギリシャ語の melas、黒 leukos、白が語源で、ある種のものの幹または皮の色が、黒と白であるところに由来するとのこと。学名のメラリューカがそのまま一般にも使われていますが、この木の樹皮が薄く剥げるものがあるところから、ペーパーバークとも呼ばれます。  

花はボトルブラシのようなシリンダータイプのものから、球状、羽毛状のものなどいろいろあり、これらが枝先や枝の上部に付いて個性的な咲き方をします。色は赤、白、黄色、藤色、ピンク等。それぞれ濃いもの薄い色のものなど、多彩です。花のあとカプセル状の実がつきます。  

葉は線形、披針形、楕円形など。いずれも小さく枝に密についています。色はダークグリーン、シルバーグリーンなど。葉には独特の芳香があり、香油がとれる由。また、頭痛には葉を揉んで嗅ぐとよいとか。  

花期は主に春から夏ですが、一年を通して咲くものも何種類かあります。日当たりと水掃けのよいところなら、どこでも育つ丈夫で手のかからない植物です。庭木、鉢植え、垣根、風よけなどいずれにもよく、また、葉も枝ぶりもやさしいところから、いけ花にも使いやす花材です。  

繁殖は種子または挿し木から。

                                                                                                        一葉式いけ花  ジャクソン増美

* この記事の無断転載・借用を禁じます。
 (私的学習、リサーチ、評論、批評のための使用は例外とされます。)

 

前へ 次へ