Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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オーストラリアの花々 (44)

キング オーキッド       
Dendrobium speciosum

 
春は各地のコミュニティーセンターで、ランの展示即売会がありますが、こうした催しに必ずと言っていいほど登場するのが、このキングオーキッドです。
 

ラン科。学名はDendrobium speciosum.   ギリシャ語のDendron 樹木 と、bios 生命 の二語からなり、この植物が樹の幹に着生する習性があるため。一般にはキングオーキッドと。また、海岸の岩肌などにも着生して生息することから、ロックリリーとも呼ばれています。speciosumはラテン語で美しいの意。  

一つ一つの花は直径3―4cmぐらいの細い線状の花ですが、この花が直径4-5cmもある太い茎の周りに何十もつき、藤の花のような総状花をなす姿はまことに豪華で壮観です。花房は大きいのは60-70cmぐらいにもなり、110個の花がついたという記事もみたことがあります。また、樹上30mの空中にも咲くという元気なランです。色はクリーム、黄色、白など。中心の唇状のところに紫色の斑点があるのもあります。芳香があり、天気のよい日にはよく香り、曇った日また、夜には臭わないとのこと。花期は冬の終わりから春の終わりまで。  

葉は厚い皮質で巾78cm、長さ20-25cmぐらいの楕円形。

繁殖は株わけ。鉢植えに適し、また、木の枝や古い木に結びつけてもよいとのこと。庭でもいいですが、日当たり、水はけに注意が必要です。強いランですが、寿命は短く1012年ぐらいのようです。  

一葉式いけ花  ジャクソン増美

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